一昨年秋の台風被害により伐採された比叡山延暦寺 参道わきのヤマザクラを復活させようと、
この木の枝をもとに接ぎ木で育てた苗2本が、もとの場所近くに植えられた。
約1年半ぶりの“里帰り”としている。
樹齢約150年とされるヤマザクラは、延暦寺の根本中堂に向かう参道沿いにあった。
近くのスギの木に寄りかかるように立っていたそうで、
一昨年10月の台風21号でスギの木が折れて「支え」を失い、
参道に倒れる危険が生じたため伐採されたそう。
延暦寺は、採前に切り取っていた32本の枝を、巨樹や名木の収集保存活動を行っている、
森林研究・整備機構森林総合研究所林木育種センター関西育種場(岡山県勝央町)に増殖を依頼。
育種場で接ぎ木をして苗木が育てられたという。
150年のいのちは、沢山の人に手によって、令和へとつながっていく。