12月15日、NHKドキュメンタリー北海道スペシャル

 

親から子、子から孫へ 受け継がれるアイヌの文化~シリーズ北海道150年 第2集「アイヌモシㇼに生きる」

 

の再放送がありました。

 

その中で興味深ったのがお墓と先祖供養の話です。

アイヌには、アイヌ伝統のお墓の形がありました。しかし、同化政策によってその伝統のお墓をつくってはいけない時代があったのです。

アイヌにとっては亡骸も墓標も土に還るべきもの。土葬で埋葬し、木の墓標を立てました。しかし、生前辰次郎さん自身が家族の墓を建てた昭和48年6月当時は、アイヌ伝統の墓は許されていませんでした。

常々、石に向かって手を合わせることへの違和感を口にしていたという辰次郎さん。次雄さんは、アイヌの伝統にのっとって家族一緒に埋葬したいと考えはじめていました。

引用:NHKのHPより

 

石のお墓を更地にして、遺骨を取り出し、アイヌのお墓に埋めるという作業……つまり「改葬」が行われます。

(余計なお世話ですが、改葬手続きはどのように行われたのかな、と考えてしまいました)

アイヌでは、亡くなった人を埋葬し弔いの儀式は行われますが、その後、お墓参りをしてお花や食べ物をお供えするという習慣はなかったと言われています。
先祖に対する供養はお墓ではなく、家の中やその周囲で行われました。

番組で紹介された青年は、不本意ながら建てられて石のお墓に向かって最後のお参りをし、アイヌのお墓を建てる作業を黙々と手伝っていきます。自分が果たさなければいけない役割を受け止めている様子が伺えます。

供養の文化に全国一律の共通ルールはありません。それぞれの地域で、信仰や習俗等が混ざり合いながら独自の文化が形成されています。