節分とは
「小寒」「大寒」の寒中も間もなく終わり、まもなく「立春」を迎えます。暦の上ではいよいよ春がやってきますね。
立春の前日が「節分」です。「節分」は「季節の節目」の意味で、季節を分ける日になります。本来は、立春、立夏、立秋、立冬の前日いずれも「節分」なのですが、現在は立春の前日のみ「節分」というようになりました。
春夏秋冬の中で、春は新しい息吹が宿る季節で、新しい年の始まりであると考えられてきたからでしょう。
鬼と豆まき
節分といって真っ先に思い浮かぶのは、「鬼は外、福は内」の豆まきではないでしょうか。地域によって「豆打ち」というところもあるそうです。
豆まきは、災いを鬼にたとえて追い払う儀式ですが、その鬼のルーツは中国にあるといわれています。追儺(ついな)、鬼遣(おにやらい)といわれる鬼をう支払う儀式が日本に伝わったとされ、平安時代に記された「蜻蛉日記」にも、鬼遣のような様子が描かれているそうです。
豆をまくようになったのは室町時代から。「マメ」は「魔滅」と同じ音になることからという説、鬼の目を封じる「魔目」に通じるという説、五穀には特別な力が宿っていると穀霊信仰によるという説、などがあります。
さてその豆ですが、皆さんの家庭では何をまきますか?
「大豆」と答える人が多いと思いますが、「落花生」という地域も北海道や東北を中心に多いようです。
豆をまいた後は、「年の数だけ食べると良い」と言われていますね。数え年で考えると、それより1つ多く食べるのが良いと言う人もいます。
しかし調査によると実際は、「数は気にせず食べる」という人も多いようですね。
節分の豆を食べる数 43%が「数は気にせず食べる」と回答
(「年の数と同じだけ」 は42%)
調査:nifty何でも調査団
ヒイラギとイワシ
季節の変わり目には、邪気が入り込みやすいと考えられ、邪気を払い福を呼び込むために豆をまいたりするほか、イワシやヒイラギが飾られたりしました。この時期はまだ寒く、体調を崩しやすい時期であることや、火事なども多い時期であることから、災いに対抗したいと魔除けや厄払いの儀式が活発になったのでしょう。
鬼は尖ったものと臭いのきついものは苦手だそうです。鬼は鋭いトゲのあるヒイラギの葉のトゲによって目を刺されることを恐れ、イワシを焼く時の大量の煙と臭気を嫌います。「鰯の頭も信心から」ということわざは、鰯の頭のようにつまらないものでも、それを信仰する人には大事なことであることで、信仰心が不思議な力を持つことのたとえを意味していますが、この節分のイワシが由来のようです。
ちなみに、クリスマスでも赤い実をつけたヒイラギを飾りますが、セイヨウヒイラギという種類で節分のヒイラギとは異なります。セイヨウヒイラギは、キリストの足元から初めて生まれた植物であり、トゲのある葉や赤い実やキリストの流した血と苦悩をあらわすそうです。
セイヨウヒイラギにも魔力があると考えられ、クリスマス期間中に民家、教会、墓地などに飾り付けられています。日本のヒイラギと種類は違っても、根本的な考え方は似ているのかもしれません。
恵方巻(2019年は東北東)
近年の節分の過ごし方といえば、恵方巻を食べることでしょうか。その年の年神様がいる縁起の良い方向を向いて、太巻き寿司を丸かじりすると一年が無事に過ごせると言われていますね。
起源は諸説あり定かではありませんが、1977年(昭和52年)に大阪海苔問屋組合が節分イベントを行い、これを機にコンビニエンスストア等チェーンストアが代々的にPRしたことで、全国に普及したそうです。比較的新しい風習ではありますが、すっかり日本人の習俗として定着した感があります。
2019年の恵方は東北東だそうです。
近年は売れ残った恵方巻の大量破棄問題がクローズアップされています。コンビニ大手では、主流の15センチ前後のサイズよりも小さいサイズの商品を揃えたり、予約を積極的に受け付けるなどの対策を考えているとか。
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